いたずらフィガロ

むかしのアメリカのマンガについて。

イエロー・キッドとグロリアス・フォース

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 1895年7月7日『ニューヨーク・ワールド』紙の「イエロー・キッド」です。

 

 「グロリアス・フォース」、輝かしき7月4日の独立記念日は、全米がお祝い気分の夏祭りであり、夏祭りといえば不良たちが暴れるに決まってます。上のマンガは「祭のあと」の状況ですね。それにしてもドアに喪中の布を下げるほどとはすごいな...。

 

 画面中央の、建物のドア付近にギブスをした子供がいて、これがイエロー・キッドっぽいんですが、色がイエローではないですね。水色と緑の、たぶん女の子用の服を着ています。

 

 それから、この建物の奥(画面の右側)に、もうひとつ建物があります。屋根に星条旗が掲げられている建物ですが、ここの玄関にもイエロー・キッドっぽい子供がいます。クリーム色の服ですね。目を殴られた痕があります。

 

 服装から考えて、後のイエロー・キッドに最も近いのは画面左上のベランダに立っている子供でしょう。ただ、髪があります。興味深いのは彼の近くに掛かっている、「静かにしてください、ミッキーがほとんど死にかけてます」というメッセージです。というのも、イエロー・キッドは本名をミッキー・デュガン(Mickey Dugan)というのですね。つまり、部屋の中でイエロー・キッドが死にかけてる可能性があります。その代理として、髪のある少年がベランダに出ているのかも。

 

 はたしてどのイエロー・キッドが本物なのか。うーむ。