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いたずらフィガロ

むかしのアメリカのマンガについて。

リトル・ニモとリトル・ニモたち

眠りの国のリトル・ニモ

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 1906年1月14日の『ニューヨーク・ヘラルド』紙に掲載された「眠りの国のリトル・ニモ」です。

 

 最初の横長のコマでは、ニモがなかなか来てくれなくて寂しがっているプリンセスが登場です。なんでプリンセスはニモに会いたいんでしょうね。どこでどうやってニモを知ったのか謎です。

 

 続くコマでは、ニモが増殖しています。まず2人、次いで4人、8人、16人と、一コマごとに倍増です。どれが本物のニモなのか、どんどん見分けがつかなくなるうえに、すべてのニモが自分こそニモであると主張します。

 

 (コマの下に4という番号が振ってある)5コマ目では、ベッドから下りようとしているニモを周囲のニモたちがみな見つめていて、もしかしてこのニモが本物か? という気もしますが、確信はないですね。

 

 プリンセスの従者がニモの家に来てみると、大量のニモに慌てます。これまでの「リトル・ニモ」では普通、ニモの身にふりかかる異常は眠りの国の住人たちの行為が引き起こしたものでしたが、今回のニモの増殖は、眠りの国の人にとっても全く想定していなかった事態のようです。

 

 むしろ今回のエピソードでは、ニモの異常を眠りの国の住人たちが(一瞬だけですが)救う話になっています。象が本物のニモを見分けたからです。ただ、その他のニモたちが騒がしいので、象は本物のニモを放り投げてしまいます。宙を舞うニモは標準形ですね。

 

 それにしても偽物のニモたちは、いったい誰なんでしょうか。なにか怪物がニモに化けているのか、それとも彼らが言うようにひとりひとりが正真正銘のニモなのか。全員が本物だとするなら彼らはどこからやってきたのか。もしかして、他のエピソードからやってきたんでしょうか。象は「どれでもいいや」と思っていたのかもしれない。