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いたずらフィガロ

むかしのアメリカのマンガについて。

レアビットとマッチの火

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 1905年1月21日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。

 

 「なんといっても、夕食後に座ってイブニング・テレグラムを読みながら、上等のタバコを吸うのがいちばんだ」と言ってますね。掲載紙の名前を出してます。『イブニング・テレグラム』紙を読む人の話が『イブニング・テレグラム』紙に描かれているわけです。『はてしない物語』を読むバスチアンの話が『はてしない物語』に書かれている、みたいな。...いや、上のマンガはそこまで壮大ではないですが。マンガはメタ構造を気安く出してくるメディアだと思います。

 

 タバコに火をつけた男は、マッチの火が消えなくて新聞を読むどころではなくなっています。いくら吹き消そうとしてもダメで、踏んづけたり水をかけたり、湿らせた布団を乗せたりしますが、やはりダメで、しまいには泣きながら消防士に助けを求めます。かけつけた消防士たちは、男を狂人と思ったことでしょう。

 

 「レアビット」の第一話もそういえばマッチの火が出てくる話で、そのときは、ラスト一本のマッチの火が風で消えてしまうというものでした。みんな、なかなかうまくいきませんね。マッケイはたしか、わりとヘビースモーカーだったので、タバコを吸えない・吸うどころではないキャラクターを見て笑っていたかもしれません。あるいは、こうしたキャラクターのように自分もなってしまったらどうしよう、という不安をつねに持っていたのかもしれないですね。