いたずらフィガロ

むかしのアメリカのマンガについて。

リトル・ニモと第四の門

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 1906年5月27日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。

 

 前回はニモが巨人になって、そのあと小人になってしまったのですが、今回ふたたび巨人になって登場です。第四の門を通過するためには巨人にならなくてはいけない、なぜなら第四の門は巨人たちが守っていて、彼らが認める者だけが門の内側に入っていけるからです。

 

 これまでの門をふり返ると、

・第一の門:女の子にうつつを抜かしてしまい、ニモは扉が開く次週まで待つことになる

・第二の門:ニモに変装していたフリップを、門番たちがニモと間違え、フリップを通してしまう

・第三の門:門はなく、コンドルで壁を飛び越えなければならない(フリップはガチョウで壁を越えた)

 

となっていました。「門を通過する」というのはいかにもファンタジーという感じがします。

 

 ニモは④のコマで「ボクは巨人たちと戦わなくてもいいんだよね?」とキャンディに聞いています。体が大きくなったとはいえ、たしかにちょっと怖いですよね、相手が巨人だと。でもキャンディは「大丈夫ですよ、あなたが巨人だとわかれば、彼らは親切にするでしょう」と答えています。

 

 ニモはいちおう、ただ大きくなるんじゃなくて、勇ましい剣士のような格好に着替えています。戦うわけではないそうですが、見た目は大事、ということでしょうか。赤いはちまきもしてます。

 

 今回のマンガは、規則的なコマ割りをしています。タイトルのあと、着替えて着替えて着替えて、歩いて歩いて歩いて、第四の門に到着です。巨人たちはニモを見て「リトル・ニモだ、かなりがっしりしてるな」「ビッグ・ニモじゃないの?」と言っています。どうやら通過できそうですね。