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いたずらフィガロ

むかしのアメリカのマンガについて。

リトル・ニモと竜の口

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 1906年7月22日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。

 

 前回お姫さまがほのめかしていたように、これからニモとお姫さまは眠りの国の観光に出かけます。①のコマでお姫さまが「いちばん素敵な庭園をお見せしましょう」とニモに言っていますので、まずは庭園に向かうようです。

 

 真ん中の、ラッパを吹く人たちがとても目立つので気づきにくいですが、①のコマの左端に、なにか緑色のものが見えてますね。それが次のコマで大きな竜とわかります。

 

 竜の反対側に、やや大柄の、派手な格好の男の人が槍を持ちながら竜になにかしゃべっています。ふきだしのなかには Hipx antpnyg provmtps bongp empbubtyxis plep blemptisyp sopx toyptmxip zutp umpxzyt iptx! とあって、これはドラゴン語ですかね。キャンディによれば「彼は竜に口を開けるよう命じているんだ」そうです。

 

 でも竜は、目は見開きましたが口はなかなか開けないので、ドラゴン語を話す男はとうとう槍を竜の口に入れて、口をこじ開けようとしています。Bumpx qyp blunstbh ix umblumpx ip esyboxmpt! Yptqpsisuo!

 

 このドラゴン語が通じたのかどうかわかりませんが、④のコマで竜が口を開けます。すると口のなかには豪華な椅子が据え付けられていました。...どういうしくみなんだこれは。この椅子は、折りたたみ式とか、あるいはエアソファーとか、口のなかにコンパクトに収納できる椅子なんでしょうかね。

 

 遊園地や見世物小屋といった娯楽施設に、竜の口のなかに入って座れるとか、竜の口が建物の入口を飾っているとか、ありそうですよね。そういうところから着想を得たのかな。

 

 ニモは怖じ気づいて、眠りから覚めてしまいます。タイトルのコマはその後の様子でしょう。キャンディが「ぼくがニモをここに連れてきたときとおなじようなトラブルが、この先もあるんだろうなあ、ねえ先生(I think we'll have the same trouble that I had bringing him here, Doc)」とつぶやき、ドクター・ピルも「君が彼をここに連れてきただって? 連れてきたのはわたしだよ(You! Bringing him here? It was me who brought that boy here!)」と言って、自分にも責任があると返答しています。お姫さまは真ん中で心配そうな顔です。

 

 ニモは、勝手に連れてこられて、怖くて目が覚めてしまうと彼らに心配されます。だいぶ振り回されてる感じですね。ニモはそのうち怒るんじゃないか。