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いたずらフィガロ

むかしのアメリカのマンガについて。

レアビットと虎のラグ

レアビット狂の夢

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 1905年5月27日および28日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。

 

 1905年5月28日は日曜日で、いつもなら休みですが、この日は号外が出ました(どんなニュースがあったのかまではちょっと覚えてませんが)。号外の場合は、マンガが掲載されたりされなかったりですね。上のマンガはまず27日(土)に掲載され、28日(日)にも再録されたわけです。

 

 マンガは、恋人たちが語らう場面からはじまります。「すごく愛してるよ、愛してるという言葉じゃ足りないほどに」「うれしいわ、でもその言葉を信じていいのかしら」と、仲睦まじい様子ですね。

 

 目を引くのはやはり、画面左下の虎の顔です。これは虎のラグですね。しかし絵に描いてしまうと、本物の虎と、よくできた偽物の虎とを見分けることは難しいです。このマンガの場合は、虎の体が平たすぎることと、置かれている場所とで、ああこれはラグかなと思いますが、それにしても顔に存在感があります。

 

 恋人たちはもちろんラグには目もくれず、「もちろん本気だよ、きみがいなけりゃ死んだも同然さ」「あなたはわたしがいないと寂しいのね」と相変わらずのラブラブで、3コマ目で抱き合い、4コマ目でキスをしています。

 

 4コマ目のセリフはもう「あむあむやむやむ」みたいになってて、キスしながらしゃべろうとするけどうまくしゃべれない、というか、そもそもうまくしゃべろうとする気がなく、いちゃいちゃすることだけが目的のようです。これを読んでいるみなさんのなかには、好きな人とのあむあむやむやむを妄想している方もいらっしゃるのでは? 顔が赤くなってますよ!

 

 さて、マッケイのマンガには時折「リア充ぶち殺す」のキャラが登場しますが、上のマンガもそうで、虎のラグがゆっくりと起き上がり、4コマ目でついに「もう我慢ならねえ!」と叫びます。

 

 虎は「やめろ、おれをなんだと思ってやがる」と恋人たちを睨みつけ、恋人たちは何が起こったのかとっさにはわかりません。まもなく男性は虎に襲われ、倒されたあと丸呑みにされて、女性は失神しかかっています。いやあ、これは悪夢ですね。