いたずらフィガロ

むかしのアメリカのマンガについて。

眠りの国のリトル・ニモ

リトル・ニモとアンブレラ・ツリー

1906年8月12日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 巨大な蝶がニモとお姫さまを取り囲んでいるコマからスタートです。蝶は彼らになついているようです。羽の模様がぜんぶちがっていて、どれも複雑な形と色をしているので、まずは…

リトル・ニモと竜の口とフリップ

1906年8月5日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 なんか、コマの数が少ないですね。5コマしかない。一コマが大きいのはやっぱり大きな竜がいるからでしょうね。大きなものは大きく描きたい。それにいちばん下のコマも、物語のク…

リトル・ニモと竜のしっぽ

1906年7月29日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 これまでの「リトル・ニモ」は、Little Nemo in Slumberland とタイトルが描かれたコマがいちばん上にあって、その次に①と記してあるコマが置かれていましたが、このマンガから…

リトル・ニモと竜の口

1906年7月22日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 前回お姫さまがほのめかしていたように、これからニモとお姫さまは眠りの国の観光に出かけます。①のコマでお姫さまが「いちばん素敵な庭園をお見せしましょう」とニモに言ってい…

リトル・ニモとお姫さまのキス

1906年7月15日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 先週、ニモはようやくお姫さまに謁見できまして、タイトルのコマで家来たちがマイムマイムやって喜んでます(マイムマイムの振り付けは1937年に作られたようですが)。 フリップ…

リトル・ニモとお姫さまがようやく会えました

1906年7月8日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ほんと、ようやく会えました。いちばん下のコマで、ニモとお姫さまがついにご対面です。連載開始が1905年10月15日でしたので、およそ9ヶ月の旅でした。せっかく会えたのに、ニモ…

リトル・ニモと飛んできたフリップ

1906年7月1日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 タイトルのコマでは、キャンディとお姫さまとドクター・ピルが並んで立っています。キャンディは「ニモも玉座のすぐ前に来てたのに...」と残念な顔をし、お姫さまは「その薬をフ…

リトル・ニモと玉座の間

1906年6月24日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 いよいよニモがお姫さまに会えるときが近づいてきました。お供のキャンディはすでに先週、一度お姫さまに会っていて、ニモがもうすぐお姫さまのもとにやってくることを伝えてい…

リトル・ニモと赤と緑と青

1906年6月17日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ②、③、④のコマが、それぞれ赤、緑、青の色に染まっているのがひときわ目につきますね。カラー印刷ならではの遊び心です。 タイトルのコマに戻ると、家来がお姫さまに向かって「…

リトル・ニモと秘密の地下通路

1906年6月10日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 前回、お姫さまのそばにいたドクター・ピルですが、今回はニモのところにやってきました。お姫さまの体調がすぐれず、早くニモを連れてこなければという思いで、自らニモのもと…

リトル・ニモとジャイアント・フリップ

1906年6月3日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 まずは、初登場のドクター・ピル。タイトルのコマの真ん中にでーんとすわって、横たわるお姫さまの様子を見ています。脈をとっているんですかね。「ニモを連れてこないとお姫さま…

リトル・ニモと第四の門

1906年5月27日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 前回はニモが巨人になって、そのあと小人になってしまったのですが、今回ふたたび巨人になって登場です。第四の門を通過するためには巨人にならなくてはいけない、なぜなら第四…

リトル・ニモとジャイアント・ニモ

1906年5月20日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 今回のマンガは、ニモとフリップの関係に、転機が訪れます。 タイトルのコマでは、中央の家来が手紙を持ち、他の家来たちがそれを取り囲んでいます。手紙にはニモのことが書かれ…

リトル・ニモと歓迎会

1906年5月13日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 今回は王様が電報を手にしています。だいたい、以下のようなことが書かれています。「ニモは夜の8時30分に着陸し、人々の熱狂のなか、お菓子クイーンズのバニラ、パイナップル、…

リトル・ニモと歓迎の花火

1906年5月6日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 カラフルなマンガですね。夢オチ直前のコマの、花火の光もさまざまな色を見せていますが、それだけでなく、花火の光に照らされてなのか、建物の壁面も、コマごとに茶色や緑に変わ…

リトル・ニモとコンドルは飛んでいく

1906年4月29日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ついに、タイトルのコマのあらすじ説明文がなくなりました。今回はマンガの語り手によるナレーションの代わりに、王様と家来の会話文が、あらすじを説明してくれます。「リトル…

リトル・ニモと門のない壁

1906年4月22日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 コンドルが出てきました。横長のコマいっぱいに広がる翼が雄大ですね。 ニモたちは先週に続いて、うさぎがひく車に乗り、これで宮殿に向かっています。それにしてもこのうさぎ、…

リトル・ニモと妖精のマジック

1906年4月15日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 プリンセスが白いユリの花に囲まれています。コマ全体が真っ白ですね。こんなにあったら匂いでむせ返るほどだと思いますが。ユリの花はあらすじの文章を隠してしまうほど群生し…

リトル・ニモとスーザフォン

1906年4月8日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 楽器が大暴れしています。マーチング・バンドでよく見るこの楽器、私は名前を知りませんで、調べましたら「スーザフォン」という名前なんですね。1893年に作られた楽器のようです…

リトル・ニモとエイプリル・フール

1906年4月1日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ...今日のブログタイトルでいきなりネタバレしましたが、今回のマンガはニモが嘘にだまされる話です。 最初のコマで、道化たちがなにやら話をしています。いちばん左の道化は大き…

リトル・ニモと第二の門

1906年3月25日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 タイトルのコマで、青い服をきた同じ顔の連中が並んで座っています。ここは、眠りの国の王へと向かう道の途中にある、第二の門です。彼らはニモを待っているわけですね。 ニモは…

リトル・ニモとフリップの取り替え

1906年3月18日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 今回も、前回の話の続きです。ニモは、フリップを見てしまうと目が覚めてしまうし、夜明けの番人が太陽を上らせることによっても夢から覚めてしまいます。 なかなかプリンセスの…

リトル・ニモと夜明けの番人

1906年3月11日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 これまで各コマの下にあった説明文が、書かれなくなりました。タイトルのコマの左下と右下に、このエピソードのあらすじが書かれているだけですね。前回のお話をおさらいする文…

リトル・ニモとフリップ初登場

1906年3月4日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 一週間たって、眠りの国のゲートが開きました! 前回のエピソードとの連続性が保たれています。これ以降「リトル・ニモ」は、回ごとの物語の中身が連続するようになります。ニモ…

リトル・ニモとリトル・ボンボン

あけましておめでとうございます。本年がみなさまの素敵な一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。 今年最初のマンガは、1906年2月25日の『ニューヨーク・ヘラルド』に掲載された「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ニモを眠りの国におびき寄せるため…

リトル・ニモとジョージィ

1906年2月18日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ブログタイトルの「ジョージィ」は(当たり前ですがいがらしゆみこ作品のことではなく)ジョージ・ワシントンのことです。ニモといっしょにいるのは、後に初代大統領となるワシ…

リトル・ニモとバレンタインの恋人

1906年2月11日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 バレンタインが近いということで、この日はキューピッドが登場です。彼が眠りの国までニモの案内をしようとするわけですが、その前に、バレンタインの恋人たちが集う部屋を通り…

リトル・ニモとブランコおじさん

1906年2月4日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 タイトルのコマで、眠りの国の人たちが「ニモをこわがらせて眠りの国につれてこよう」と言ってるんですが、続く下のコマでは、ニモが眠りの国に誘われる描写がまったく出てきませ…

リトル・ニモとライオン

1906年1月28日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 よくもまあこんなにライオン描けますよね。タイトルのコマに1頭、1〜9番のコマに各1頭、10番に8頭、11番に19頭、12番に11頭(不確かですが)、合計48頭います。一ページにライオ…

リトル・ニモとスノーボール

1906年1月21日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 キャプション部分の緑色がすばらしいですね! ちょっと青っぽい緑で、雪の白との相性がとてもよいです。ヘラルド社の印刷部門はほんといい仕事してます。 スノーボールという人…