いたずらフィガロ

むかしのアメリカのマンガについて。

レアビットとエレベーターボーイの冒険

f:id:miurak38:20200502151112p:plain

 1906年2月1日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。

 

 いきなり謎の場面からスタートします。制服姿の青年が「悪党どもの足跡を見つけられればすぐに捕まえられるはずだ」とか言っていて、しかもその背後には、青年を襲おうとしているライオンがいます。

 

 ライオンは直後に襲いかかりますが、青年は手にしていた銃を撃ち、ライオンをしとめます。すると画面奥に土着民らしき人々があらわれ、青年は「死にたくなけりゃオレの言うことを聞くんだ」と話しかけます。

 

 なぜこの制服の青年(たぶんエレベーターボーイ)がこんな荒々しい旅をしているのか、わけもわからぬままマンガを読み進めると、5コマ目で青年が「心臓食らいのハイラムがオレの女を奪いやがった」とか言ってますので、どうやら青年は彼女を誘拐されたんですね。

 

 土着民たちは青年に命じられて、彼をそのハイラムとやらがいる場所まで連れていきます。すると、いかにもデスペラードといった雰囲気のおじさんが登場です。おじさんは「オレは何も知らねえ!」と慌ててますが、青年が銃を彼の額に当てて脅しをかけると、今度は逆に青年を首を絞めてきます。

 

 「彼女を返せないんならコイツをぶっ放すぞ、オレがだれだかわかってんのか?」「あんたがだれかって? そりゃ知ってるさ、あんたは...(首を絞めながら)オレが何年も探してたマヌケだよ!」

 

 読者はちょっとついていけない展開ですけど...でもこの続きが気になります。「リトル・ニモ」なら続きがわかるんですが。