いたずらフィガロ

むかしのアメリカのマンガについて。

レアビットと電話に吸い込まれるおじいちゃん

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 1906年2月15日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。

 

 こどもが泣いていて、大人の男が電話口に立っています。「ジェームズ・ジェフリーズさんをお願いできますか、すぐに話したいことが...え、おまえビッグ・バーリーなのか? うちの孫を殴ったそうだな」。

 

 つまり、殴られて泣きながら帰ってきた孫がかわいそうなので、おじいちゃんは孫を殴った相手に、電話で文句を言おうとしているわけです。「何か言わなくちゃならないことがあるだろう、この野郎が...」。

 

 すると、電話の送話器から相手の拳が飛び出してきて、おじいちゃんを殴ります。「この野郎、もう一度やってみろ!」と凄むおじいちゃん。

 

 その後、おじいちゃんと電話相手の喧嘩がつづきます。相手の腕はワイシャツとジャケットの袖をまとっていて、相手は孫の同級生というより大人なのかなとも思うのですが、もしかしてビッグ・バーリーというのは大人並みの体つきをしたこどもなんでしょうか...。

 

 おじいちゃんは結局、相手に頭をつかまれたまま、電話機の向こうに連れていかれてしまいます。「おまわりさん! 人殺しが! 助けて! 火事だ! おじいちゃん! パパ! ママ! だれか!」 完全にパニックを起こしてます。

 

 「あの子にレアビット食べさせないでって言ったでしょう、聞いてよあのわめき声...」と、寝室の外から親の声がします。だれがだれに言ってるのかわかりませんが、おじいちゃんがレアビット食べさせたのかもしれないですね。