いたずらフィガロ

むかしのアメリカのマンガについて。

リトル・ニモと左に90°

f:id:miurak38:20200510102539j:plain

 1908年2月23日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。

 

 前回は、上下が逆さまになった空間で苦しんでいたニモたちですが、そこをなんとか抜け出ると今度は空間が90° 傾いているところにやってきました。つまり今回は、壁が床になっています。

 

 読者は、首を左に傾ければ、建築物の一般的な内装を確認することができます。ニモたちの左側が天井に、右側が床に見えます。

 

 難所がさっそく2コマ目にあらわれます。フリップが「廊下が上下に走っていてクロスしてるぞ! 下に落ちるなよ!」と教えてくれています。こわいですね。

 

 というわけで3コマ目、ニモたちは、下に向かう廊下に落ちないよう端のところを少しずつ歩いていきます。

 

 そうやって歩いていくと、先導するフリップが4コマ目で「日の光が見えたぞ!」と大声をあげます。おお、これでようやくこの「幻惑の間」から出られそうですね。

 

 ところが、期待しながら進んで行った先にあるのは(7コマ目)、90° 傾いている外の世界でした。いくつかの塔が右から左に伸びています。外の世界も傾いたままとなると、はたしてニモたちはどのようにして元の世界に戻れるのでしょうか...。