いたずらフィガロ

むかしのアメリカのマンガについて。

リトル・ニモと自動車の故障

1908年5月3日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 貧民街からの電話により、ニモは自分の居場所をプリンセスに伝えることができました。実際には、プリンセスと電話越しに話をしたのはメアリーなので、メアリーはニモの居場所を知…

レアビットと自室に戻れない男

1906年4月28日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 身なりの良い男性が室内を歩いています。「この街は大きすぎるし目まぐるしくて...でも会議がうまくいったのはよかった。ああ、やっと部屋にたどりついた!」と言ってい…

レアビットとサイラスとミスター・バブル

1906年4月26日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 いきなり、作者サイラス(マッケイ)の登場です。左側に立つ男が「えっ、サイラス!」と驚いてます。1906年当時はこんな髪ボサボサだったんでしょうか。1911年の映画「…

リトル・ニモと電話

1908年4月26日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 仲間とはぐれ、ひとり貧民街にやってきたニモは、たまたま出会った病気のシスター・メアリーを魔法の杖で回復させました。さらに、魔法の杖で石くれを電話に変え、シスター・メ…

レアビット12号と近況について

ひさびさに記事投稿…しかも「レアビットを食べる」記事であります。前回の「食べる」記事がなんと2016年7月12日で、4年以上前でした。この4年のあいだにいろいろありました。 まず2018年、住み慣れた仙台を離れ、熊本で暮らし始めました。熊本! まったく人…

リトル・ニモとシスター・メアリー

1908年4月19日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 魔法使いニモは、病気の女の子のところに向かっています。1コマ目の情報によれば、この女の子は「この街でいちばんステキ」と評判の子で、名前を「シスター・メアリー」というそ…

レアビットと煙の女たち

1906年4月24日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 「さて、一服したら寝るかな。寝る前のレアビットほどいいものはないね」と、おじさんがしゃべっています。いま食べてるのか、それともこれから食べるのか、よくわかり…

レアビットと葬儀屋

1906年3月20日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 すごく太った男性が今回の主人公です。往来で出会った友人に「その体は大丈夫なのか」と話しかけられて、男性は「いやもうダメなんだ、長くない」と、自らの死を受け入…

ジグスと改良一輪車

1913年1月17日と1月26日の『オマハ・デイリー・ビー』に掲載された「親爺教育」です。 上のエピソードは、ちょうどジグスの娘がプロポーズされているところから始まります。2コマ目で男性がひざまずいています。 ところが3コマ目でジグス登場です。「ちょっ…

リトル・ニモとイースター・バニー

1908年4月12日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 前回につづいて、ニモは貧民街の景観美化をやっています。今回は刑務所ですね。1コマ目では右端に見えています。 刑務所の周囲には巨石がごろごろ置いてあるのですが、ニモはこ…

リトル・ニモとシャンティタウン

1908年4月5日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ニモは貧民街の子どもたちを集めて、何でも好きなものに変えてしまう魔法の杖の力を見せるところです。さっそく、1コマ目の馬車が2コマ目で観光バスになりました。 この観光バス…

レアビットとスズメバチ

1906年3月15日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 1コマ目左上に、何かがひっそりとくっついています。「何だあれ? 今までなかったけど、何がくっついてるんだ?」と、寝床の男がしゃべっています。 男は、よせばいいの…

レアビットとあくび親子

1906年3月8日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 「そうさママ、局長が昨日言ってたんだけど、ぼくは社内でいちばん聡明なんだよ。考えるのが早いんだ」と、いけ好かない男が母親に自慢してます。「それを聞いたときは、…

ジグスとパイプ

1913年1月10日『オマハ・デイリー・ビー』(上)と、1913年1月17日『リッチモンド・パラジウム&サン・テレグラム』(下)に掲載された「親爺教育」です。 前回の「親爺教育」記事で言うのを忘れてましたが、「親爺教育」はマッケイのマンガとはちがって、全…

ジグスと親爺教育

1913年1月2日に新聞掲載された「親爺教育」というマンガです。 ウィンザー・マッケイの「眠りの国のリトル・ニモ」「レアビット狂の夢」ばっかりアップするのに少し飽きてきたので、いま個人的にハマっているマンガもたまに紹介したいと思います。 「親爺教…

リトル・ニモと魔法の杖

1908年3月29日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ニモがやってきた街は、ひび割れの壁と割れた窓ガラスの建物ばかりで、街灯も傾いていて、すごく貧しい雰囲気のところです。ニモも言うように「ぜんぶおんぼろ」です。 するとと…

リトル・ニモとオオカミとクマ

1908年3月22日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ひとりになってしまったニモは、山道を歩いています。「さびしいところだなあ。どっちに行けばいいんだろう」。すぐうしろにオオカミがいますね。 次のコマになるとオオカミがも…

レアビットとエールビール

1906年3月1日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 「いらっしゃい! 何にします?」「冷たいエールビールを大きいグラスでたのむ。のどがカラカラだ」「はいどうぞ。今日は暑いですね」という会話が、バーテンダーと客の…

レアビットとロケット男

1906年2月27日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 「あいつ、いったいどういうつもりなんだ? あの株が下がったらあんなことやこんなことをするんだろう! とにかく電話しないと」「遊びでやってるんじゃないぞ...」と、…

リトル・ニモの新たな旅のはじまり

1908年3月15日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 1コマ目を見ると、前のエピソードとの連続性があるようには見えないんですが、ともかく翌日曜日に掲載されたものです。ニモたちは円盤の上に乗っています。 するとすぐにこの円…

リトル・ニモと3Dダンジョン

1908年3月8日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ウィザードリィの3Dダンジョンみたいなところにやってきました。ニモたちは、もう少しでこの「幻惑の間」を出られそうだと期待しながら、通路を歩いています。 2コマ目で、壁の穴…

レアビットと食べたら死ぬパイ

1906年2月22日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 浮浪者と婦人が会話をしています。浮浪者が「この炭にかける塩をくれませんか、腹がへってしまって」というので、婦人は「まあまあ! もっといいものを持ってきましょう…

レアビットと掛け布団

1906年2月20日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 女性が「足が寒い...」と言って、眠れないでいます。冷え性でしょうか。彼女は足に掛け布団がかかっていないと思ったのか、足のほうを重点的に布団で覆おうと、体を起こ…

リトル・ニモと回転の間

1908年3月1日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 繊細な印刷ですね。黒い輪郭線のニモたちが、青い輪郭線の背景の上に浮いています。「幻惑の間」のふしぎな様子がみごとに描かれています。 左に90° 傾いた空間に来てしまったニ…

リトル・ニモと左に90°

1908年2月23日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 前回は、上下が逆さまになった空間で苦しんでいたニモたちですが、そこをなんとか抜け出ると今度は空間が90° 傾いているところにやってきました。つまり今回は、壁が床になって…

レアビットと電話に吸い込まれるおじいちゃん

1906年2月15日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 こどもが泣いていて、大人の男が電話口に立っています。「ジェームズ・ジェフリーズさんをお願いできますか、すぐに話したいことが...え、おまえビッグ・バーリーなのか…

レアビットと写真撮影

1906年2月13日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 男が写真撮影に臨んでいます。1コマ目、カメラマンは「もうすこしシリアスな顔で」と、あまり笑い顔にならないよう男に言っています。 なので男は、もっと真面目な顔に…

リトル・ニモとさかさま世界

1908年2月16日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 一列目の3コマ、大きな曲線が波を打っていまして、ニモたちは一体どこにいるのか一瞬よくわからないんですが、この3コマそれぞれの右上に、四角いタイルが敷き詰められた部分が…

リトル・ニモとバレンタインの絵本

1908年2月9日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ニモたちが大きな扉の前にいるところから始まります。が、これは残念ながら「幻惑の間」の外に出るための扉ではなくて、大きな本の表紙なのでした。 開いてみると、プリンセスが…

レアビットとやばいオークション

1906年2月6日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 「必要なものはぜんぶ買ったから、もう帰ろうかしら。でもその前にオークションを見てもいいわね」と、婦人がオークション会場に入っていきます。 競売人が出しているの…