いたずらフィガロ

むかしのアメリカのマンガについて。

2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

レアビット4号と今後の野望について

昨夜のレアビットです。4号ですね。 3号について「どす黒い」と評したところ、それを作った妻が傷心のあまり一人旅に出かけたのですが、数分して何かひらめいて帰ってきました。前回のどす黒いたね(使い切れず余っていた)の再利用を思いついたとのことで、…

イエロー・キッドとホーボーケン

1896年5月31日『ニューヨーク・ワールド』の「イエロー・キッド」です。 イエロー・キッドの顔、いつもとちがうと思いませんか? それもそのはずで、このマンガの作者はいつものアウトコールトではなく、友人のジョージ・ラクス(George Luks)という漫画家…

イエロー・キッドとコニー・アイランド

1896年5月24日『ニューヨーク・ワールド』の「イエロー・キッド」です。 ...なんかこのイエロー・キッド、絵が雑というか、てきとうな感じがするのはわたしだけでしょうか。画面左下にいる、バケツを持った星パンツの子とか、手をつないでる子とか(お兄ちゃ…

レアビットとベッドから落ちる女性

1905年1月28日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 前回の夢に続き、今回も一コマ目からただならぬ様子です。真っ暗な背景のなか、ベッドが傾いています。もしかしたらカメラアングルが斜めになっているだけかなと、ちょ…

レアビットと人の上に立つ男

1905年1月25日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 いきなりとんでもない状況から始まります。「あ!買い物があったんだ、忘れてた」と男がつぶやいて列車に乗り込むわけですが、その間、自分がどこに立っているのかにつ…

レアビット3号と新聞コミック傑作選について

昨夜食べた、3回目のレアビットです。...どす黒いな。 どす黒いのは、妻によると「まちがってウスターソース入れすぎた」からのようです。今回の中身は、 ・チーズ ・ビール ・ウスターソース ・マスタード ・バター でしたが、味は、一夜明けたいま、はっき…

リトル・ニモとジョージィ

1906年2月18日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ブログタイトルの「ジョージィ」は(当たり前ですがいがらしゆみこ作品のことではなく)ジョージ・ワシントンのことです。ニモといっしょにいるのは、後に初代大統領となるワシ…

リトル・ニモとバレンタインの恋人

1906年2月11日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 バレンタインが近いということで、この日はキューピッドが登場です。彼が眠りの国までニモの案内をしようとするわけですが、その前に、バレンタインの恋人たちが集う部屋を通り…

イエロー・キッドと共和党

1896年5月17日『ニューヨーク・ワールド』の「イエロー・キッド」です。 政治がネタになっています。わたしは政治の歴史についてはそれほど詳しくないので、このマンガの魅力をどこまで伝えきれるか...。 まず、真ん中の象から説明しますと、象はアメリカ共…

イエロー・キッドとデュガン家の引っ越し

1896年5月3日『ニューヨーク・ワールド』の「イエロー・キッド」です。 引っ越しの場面です。が、仲のよかった隣人との別れを惜しむといったものではなく、出ていく側も見送る側も「せいせいした」という感じですね。 「ホーガン横丁でいちばんの邪魔者がい…

レアビットとマッチの火

1905年1月21日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 「なんといっても、夕食後に座ってイブニング・テレグラムを読みながら、上等のタバコを吸うのがいちばんだ」と言ってますね。掲載紙の名前を出してます。『イブニング…

レアビットと象の綱渡り

1905年1月14日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 またサーカスの夢ですね。象の綱渡りです。象の綱渡りは19世紀半ば、ダン・ライス(Dan Rice)という興行主がやりだしたようですが、その後この芸がどうなったのかはよ…

リトル・ニモとブランコおじさん

1906年2月4日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 タイトルのコマで、眠りの国の人たちが「ニモをこわがらせて眠りの国につれてこよう」と言ってるんですが、続く下のコマでは、ニモが眠りの国に誘われる描写がまったく出てきませ…

リトル・ニモとライオン

1906年1月28日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 よくもまあこんなにライオン描けますよね。タイトルのコマに1頭、1〜9番のコマに各1頭、10番に8頭、11番に19頭、12番に11頭(不確かですが)、合計48頭います。一ページにライオ…

イエロー・キッドのダブルヘッダー

1896年4月26日の『ニューヨーク・ワールド』に掲載された「イエロー・キッド」です。そして、このマンガのすぐ下に、 このマンガが掲載されました。新聞一ページまるまる「イエロー・キッド」です。 上から見ていきましょう。ホーガン横丁の子供たちが動物に…

イエロー・キッドと野球死合

1896年4月12日の『ニューヨーク・ワールド』に掲載された「イエロー・キッド」です。 いつものことですが、野球と言いつつやってることは野球ではないですね。野球の審判はふつう斧など持っていない。まあ、「こんなの野球じゃねえよ」とかいう発言は、その…

レアビットとブルックリン

1905年1月10日の『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』に載った「レアビット狂の夢」です。 夫婦になにか問題が生じているようですね。台詞を読んでみるとどうやら、引っ越しをしなければならないが新居が見つからない、ということみたいです。「もうど…

レアビットとニューヨークの巨人

1905年1月7日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 巨人です。酔っぱらっているのか、ふるまいが大胆ですね。細かいことは気にしない(巨人なので細かいところは見えない)ようです。「いちどこの街に来て、羽目を外してみ…

リトル・ニモとスノーボール

1906年1月21日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 キャプション部分の緑色がすばらしいですね! ちょっと青っぽい緑で、雪の白との相性がとてもよいです。ヘラルド社の印刷部門はほんといい仕事してます。 スノーボールという人…

リトル・ニモとリトル・ニモたち

1906年1月14日の『ニューヨーク・ヘラルド』紙に掲載された「眠りの国のリトル・ニモ」です。 最初の横長のコマでは、ニモがなかなか来てくれなくて寂しがっているプリンセスが登場です。なんでプリンセスはニモに会いたいんでしょうね。どこでどうやってニ…

イエロー・キッドとイースター

1896年3月22日の『ニューヨーク・ワールド』に載った「イエロー・キッド」です。 前回は政治がテーマでしたが、今回は年中行事ネタです。復活祭ですね。わたし自身は全く縁のないイベントで、一度もイースターを楽しんだことはないのですが、イエロー・キッ…

イエロー・キッドと戦争の不安

1896年3月15日の『ニューヨーク・ワールド』に掲載された「イエロー・キッド」です。 少年たちがプラカードを持って立っています。彼らの前には剣を持った少年がいて、デモを先導しているようです。星条旗もいくつか見えます。 イエロー・キッドは前景の、中…

レアビットと若返りの薬

1905年1月3日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』掲載の「レアビット狂の夢」です。 父と娘くらい年の離れていそうなふたりですが、じつは夫婦のようです。仲は良いみたいですね。若妻は「おバカさんなんだから」と言いながら、夫に若返りの薬を渡して…

レアビットと何か忘れてる男

1904年12月26日の『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』紙に掲載された「レアビット狂の夢」です。 1コマ目で男が「ラバーを職場に置いてきてしまった(Went and left my rubbers at the office)」と言ってます。次のコマでは「こんな天気にラバーがな…

リトル・ニモとマスケット銃

1906年1月7日『ニューヨーク・ヘラルド』の「リトル・ニモ」です。 この日ニモを連れていこうとするのはインディアンたちです。彼らはまずニモの隣に住む女の子を連れ去って、ニモをおびき寄せる魂胆ですね。期待通り、ニモは外に出てきます。 インディアン…

リトル・ニモと時の神

1905年12月31日の『ニューヨーク・ヘラルド』紙に掲載された「リトル・ニモ」です。 年が明けようとするこの日は、時の神が登場です。砂時計と大鎌を持っていますね。また、タイトルが書かれた一番上のコマの左右には、生まれたばかりの1906年と、老いさらば…

イエロー・キッドとドッグショー

1896年2月16日『ニューヨーク・ワールド』の「イエロー・キッド」です。 見てすぐに、犬の騒々しさが伝わってきます。吠え立ててる犬がけっこういますね。柵の外にいる女性の耳をふさぐ仕草も、この場所のうるさいことを示しています。 画面左上に「足かせ禁…