いたずらフィガロ

むかしのアメリカのマンガについて。

2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

レアビットとハエ取り紙

1905年9月9日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 「彼女、2分で準備できるって言ってたな。今夜は劇場に行って、彼女にプロポーズだ。やってみせるぞ。ちょっとすわって待っていよう」。男が女性を待っているところです…

リトル・ニモと銛を打ちこむフリップ

1907年4月28日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 紙面の下のほう、空の赤と黄色が目を引きますね。海の青と組み合わされて、色のリズムを感じます。 紙面全体が、コマの枠線とはべつに、何層かに分かれています。まず、1〜3コマ…

リトル・ニモと荒れる海

1907年4月21日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 軍艦が大海原をつき進んでいます。船に押されて波がもりあがり、さらに舳先がその波をかきわけていて、迫力があります。ニモたちはコマのまんなかに小さく描かれています。デッ…

イエロー・キッドと二日酔いの元旦

1897年12月26日『ニューヨーク・ジャーナル』の「イエロー・キッド」です。 年末の新聞掲載ですが、タイトルは「元旦のライアンズ・アーケード」です。副題があり、それによればイエロー・キッドは「ウラー! ウラー! けどボクの頭は風船のようだね!」と、…

イエロー・キッドとそり遊び(2コマ)

1897年12月12日『ニューヨーク・ジャーナル』の「イエロー・キッド」です。 みんなでそり遊びをしています。コマがふたつあって、「1・いくぞ!」と、「2・いった!」とあります。動詞の語形変化のみを用いたシンプルなキャプションで、力強さはありますね…

レアビットとちっぽけな男と殺鼠剤

1905年9月6日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 とても小さな男が立っています。椅子の脚よりも小さい。「どういうわけだろう、昨夜、酒を飲んでさわいでいるところを妻に見つかってしまって、人間こうも小さくなれるの…

レアビットと落ちてくるパパ

1905年9月2日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 飛行船でしょうか、ロープが張り巡らされた空間の内と外で、会話がおこなわれています。「あんたは重すぎるが、じっとしてれば、上までつれていってやれるだろう。わたし…

リトル・ニモと閲兵

1907年4月14日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 眠りの国の海軍に救助されたニモたちは、軍艦のデッキに立ちました。フリップは「こりゃあよさそうだ」と立派な船に満足そうです。お姫さまは船員から挨拶を受けています。「お…

リトル・ニモと海賊王フリップ

1907年4月7日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 「眠りの国の海軍が砲撃してきたんだ、デッキに出て、やめるよう合図してくれ、そうしないと船が沈んじまう」。海賊の船長が、状況を説明してくれています。ニモたちを鎖で縛り上…

イエロー・キッドと二色刷りのクリスマス

1897年12月5日『ニューヨーク・ジャーナル』の「イエロー・キッド」です。 二色刷りですね、フルカラーではありません。人気にかげりが見えてきたのだろうか。 「ライアンズ・アーケードのクリスマス」ということで、どこかの一室を会場にしてパーティーをし…

イエロー・キッドとファウスト

1897年11月28日『ニューヨーク・ジャーナル』の「イエロー・キッド」です。 「ライアンズ・アーケードのグランド・オペラ」というタイトルがいちばん上にあり、木の柵のうえにはこどもたちが座っています。 このこどもたちの多くは、木の柵のしたでイエロー…

レアビットと気ままな暴君

1905年頃に『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』に掲載された「レアビット狂の夢」です。これも日付はわかりません。 物語世界も、いつの時代のことなのかよくわかりません。古代ローマの為政者のような男が御輿にかつがれてやってきます。えらそうにふ…

レアビットと運賃を払わない男

1905年頃のある日に『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』に掲載されたと思われる「レアビット狂の夢」です。 正確な日付は不明です。不明なのになぜ1905年頃であることはわかるのか、それは、新聞掲載の「レアビット」を再録した単行本が1905年に出版さ…

リトル・ニモと宝と砲弾

1907年3月31日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ニモたちは海賊につれられて、船のなかの階段を下りています。先導する海賊は「船長がおまえたちを宝の部屋につれていけとさ。ぜんぶおまえたちに与える気なんだ」と顔を見せず…

リトル・ニモと板のうえのフリップ

1907年3月24日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ニモたちは前回、海賊船につかまってしまったのでした。みな鎖につながれてすわっています。「海賊はボクたちをどうするつもりなんだろう、心配だなあ」「どうするつもりなのか…

イエロー・キッドとヤギの墓

1897年11月21日『ニューヨーク・ジャーナル』の「イエロー・キッド」です。 これを最初に言わなくてはなりません。画面右下に注目してください、ヤギのお墓がつくられています。「哀れなビル/片方の靴のように、最後まで忠実だった(Faithful to the last l…

イエロー・キッドとヤギの死

1897年11月14日『ニューヨーク・ジャーナル』の「イエロー・キッド」です。 イエロー・キッドはヤギがひく車に乗ってこちらに向かってきています。車は箱に車輪をつけただけの簡単な作りで、その車輪も不安定に傾いています。いつこわれてもおかしくなさそう…

レアビット11号と「海外マンガと翻訳」イベントについて

昨日ひさびさに食べたレアビットです。おいしかったです。 材料は ・チェダーチーズ ・エールビール ・ウスターソース ・マスタード です。バターは今回ないですね。 いつもとちがうのは昼食として食べたことです。だからドリンクはビールではなく牛乳でした…

レアビットと美容整形

1905年8月30日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 「先生(beauty docthur)、わたしの顔をすこし整形してほしいんです。美しくなれるかしら?」「ええ、奥様」。形成外科医と客のやりとりですね。客の婦人の顔は、ほお…

レアビットと6フィート6インチの男

1905年8月26日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 「ちょうどおなじなんだ、6フィート6インチなんだよ」と、背のたかい男が言っています。換算したらだいたい198センチのようです。それに対し背のひくい男が「そりゃ知ら…

リトル・ニモと海賊船

1907年3月17日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ジャック・フロストの宮殿は、業者が取り壊してしまいました。宮殿に使われていた氷を売るためです。眠りの国も資本主義経済だったのかとおどろくわけですが、今回の冒頭場面は…

リトル・ニモと宮殿の崩壊

1907年3月10日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ニモとお姫さまはジャック・フロストの宮殿にきています。前回は北極のてっぺんにのぼって、雪が舞いだしたのであわてて下りてきたのでした。途中、ホワイトアウトになってまし…

イエロー・キッドとライアンズ・アーケード

1897年11月7日『ニューヨーク・ジャーナル』の「イエロー・キッド」です。 中央やや右寄りで火が燃えています。この場面、燃えている火がいちばん強い光源のようですね。夜でしょうか。 中央やや左寄りではイエロー・キッドがバイオリンを奏でています。寝巻…

イエロー・キッドとリズとブルドッグ

1897年10月31日『ニューヨーク・ジャーナル』の「イエロー・キッド」です。 イエロー・キッドとリズが追いかけっこしていて、曲がり角にやってきたところからのお話です。6コマすべてがおなじ場所を描いています。木の板をつないでつくった柵が、コマごとに…

レアビットと失われたピッチフォーク

1905年8月23日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 真っ黒な背景に、ふたりの人物が登場しています。ひとりは悪魔でしょうか、頭にちいさな角があります。「おい、オレのピッチフォークをどこにやった! おまえがもってる…

レアビットとアヘン窟

1905年8月19日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 「チャイナタウンの中国人ならみんな知ってますよ。アヘンを吸いたいんなら用意しましょうか、アヘンを準備できる中国人がいるから」「いや、わたしが望んでいるのはア…

リトル・ニモと北極の螺旋階段

1907年3月3日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 前回、ニモたちがジャック・フロストに謁見する直前、フリップが行方をくらましてしまいました。なので今回、フリップが再登場しているかどうかをまず確認してみましたが、どうや…

リトル・ニモとジャック・フロスト

1907年2月24日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 トボガンにのって山をどんどん下ってくると、ものすごいお城にたどり着きました。中央に堂々とした塔をそなえ、それよりは小さな塔がいくつも立ちならび、全体としてシンメトリ…

イエロー・キッドとゴルフ(コミック・ストリップ)

1897年10月24日『ニューヨーク・ジャーナル』の「イエロー・キッド」です。 コミック・ストリップですね。テーマはゴルフです。ゴルフは以前にもやってました(イエロー・キッドとゴルフ - いたずらフィガロ)。そのときのゴルフは痛々しい場面がいくつもあ…