いたずらフィガロ

むかしのアメリカのマンガについて。

レアビットとボールを探す男たち

1905年10月14日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 ゴルフですね。ゴルファーとキャディーがいます。「1番ホール 258ヤード」と書かれた石柱みたいなのも見えます。ゴルファーは「人生最高のゲームになりそうだ」と、い…

リトル・ニモとさらわれたフリップ

1907年7月7日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 車でジャングルをぬけ、動物たちの猛追をふりきったニモたちが、かれらを迎えにきた海軍兵たちの前にいます。ニモはもう車を降りていますね。フリップとお姫さまが「もどってこれ…

リトル・ニモとフリップの爆竹

1907年6月30日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 族長が運転する車は、前回、ニモたちをのせて険しい山々をのぼったりおりたり(落ちたり)してましたが、今回はまたジャングルにもどってきました。ニモとお姫さまは「ジャング…

レアビットと酒をおごる男

1905年10月11日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 男がバーで「ビールをくれ、トニー。仲間たちがくるまえに飲まなくちゃ、いそいでるんだ。5分しか時間がない」と店員に話しています。5分しか時間がないのにバーにやっ…

レアビットと気ままな暴君・拡大版

1905年10月7日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 まずは、7月に紹介した「レアビットと気ままな暴君」(レアビットと気ままな暴君 - いたずらフィガロ)をごらんください。 今回のエピソードは、「気ままな暴君」ととて…

リトル・ニモと山を走る四駆

1907年6月23日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 冒頭、族長が「こどもたちを帰らせるのはまってくれ、わたしの車に乗せようと思ってたんだ! よく気をつけるから、おねがいだ」と、軍艦の船員に頼み込んでいます。「よく気をつ…

リトル・ニモと鍋のなかのフリップたち

1907年6月16日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 波打ち際にいるニモたちのシーンからはじまります。画面左上には軍艦がみえていて、ニモたちを迎えにきたのだと思います。お姫さまが「護衛たちが来たわ」というと、ニモも「よ…

レアビットと『レアビット』単行本

1905年10月4日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 男が冊子をみながら往来を歩いています。笑ってますね。「ひっひっひ、こりゃひでえ本だな、くくく、こいつの夢はまるでオレの...わははは」。手にしているのは、単行本…

レアビットとチューインガム

1905年9月30日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 いつもの「レアビット」とはちがって、今回は横長の形式です。それにコマの数も16あり、いつもより多めですね。 1905年9月30日は土曜日なのですが、この横長タイプの「…

リトル・ニモとゾウのレース

1907年6月9日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 前回、島の人々はニモたちを歓迎するあかしとして、おおぜいで舞いを披露してくれました。それは手に槍をもちながら勇ましく踊るものだったので、フリップとニモは、自分たちも槍…

リトル・ニモと蛇のエレベーター

1907年6月2日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 1〜4コマ目、縦長のコマがつづいています。コマのなかにはいずれも背の高い木が描かれていて、縦長のコマがこの木の直立を強調しています。 1コマ目、木の上につくられている家屋…

イエロー・キッドとダイム・ミュージアム

1898年5月1日の「イエロー・キッド」です。 掲載紙についてですが、『ジャーナル』と書いてあるものもあれば『ワールド』と書いてあるものもあり、よくわかりません。これについては後述します。 「ケイシーの街角のこどもたちによるダイム・ミュージアム」…

レアビットと列車にひかれつづける男

1905年9月27日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 男がひとり、市街地にたたずんでいます。「家に帰ろうかな、それともまだダウンタウンにいようか? 帰るべきだな。いや、やっぱりまだダウンタウンにいたほうがいい。あ…

レアビットと巨人のプロポーズ

1905年9月23日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 「最初の夫はとても背が高かったわ。あなたを夫として愛することはできるでしょうけれど、それでもわたしは背の高いひとが好きなの。あなたの背が高くさえあれば...」「…

リトル・ニモと渡河

1907年5月26日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 前回はジャングルのなかを歩いていたわけですが、今回は川をわたるようですね。一行は水辺につき、お姫さまとニモがいすに乗り込んでいるところです。いすは竹でできており、い…

リトル・ニモとジャングルの動物たち

1907年5月19日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 ニモたちはジャングルのなかを歩いています。先頭を歩くのはこの島の族長で、「わたしの宮殿まではそう遠くない、ジャングルをちょっと歩けば着くぞ」と、ニモたちを率いていま…

イエロー・キッドと万能トニック

1898年1月23日『ニューヨーク・ジャーナル』の「イエロー・キッド」です。 「イエロー・キッドがすごい育毛剤をためしてみる」。ついにイエロー・キッドが育毛剤を使う日がやってきました。スキンヘッドだから育毛剤ネタはあるんじゃないかと思っていました…

イエロー・キッドとマジック・ショー

1898年1月16日『ニューヨーク・ジャーナル』の「イエロー・キッド」です。 「イエロー・キッドがライアンズ・アーケードでショーを行う」というタイトルのもと、イエロー・キッドがステージのうえに立ち、マジックを披露しています。けっこう気味が悪い絵で…

レアビットとスピーチの練習

1905年9月20日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 「なんだこれは...」と、男が紙を手にしています。手紙でしょうか。制服をきたこどもがそばに立っていて、おそらく彼がこの手紙をもってきたのでしょう。 男は手紙を読…

レアビットとビルの屋上の親子

1905年9月16日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 このマンガは...ほんとに悪夢ですね。下のほうのコマで、幼児がビルの屋上から飛ばされていってます。こどもが自分の目の前でこんなことになったらと思うとぞっとします…

リトル・ニモと鍋のなかのフリップ

1907年5月12日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 タイトルロゴのかわいい1コマ目、ニモたちはキャンディ諸島の族長や他の島民たちとともに、軍艦を降りて小舟に乗り込んでいます。前回の話では、この島でしばらく過ごすというこ…

リトル・ニモとキャンディ諸島

1907年5月5日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 いちばん下のコマ、褐色の肌のこどもたちが大勢いるのに目を奪われますね。ここはどこなのか。 1コマ目、フリップが「なんにせよこの古い軍艦から降りれるのはうれしいぜ」と言っ…

イエロー・キッドと画材屋

1898年1月9日『ニューヨーク・ジャーナル』の「イエロー・キッド」です。 右のコマのイエロー・キッドが、赤や青の絵具にまみれながら笑顔で手前に出てくる姿、スプラッターな感じですごく気になりますが、まずは左のコマから見ていきましょう。 イエロー・…

イエロー・キッドと雪模様

1898年1月2日『ニューヨーク・ジャーナル』の「イエロー・キッド」です。 小ぶりな作品ですね。「雪模様」というタイトルがあり、画面の中央に紙が貼ってあります。「ライアンズ・アーケード文学協会はディベートを予定しています。最も難しい問題です、すな…

レアビットとパパの舌

1905年9月13日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 ちいさなこどもがテーブルから顔をのぞかせています。「パパ、ママがね、このはがき(souvenir postal cards)に切手をはってちょうだいだって。親戚にたくさん配るって…

レアビットとハエ取り紙

1905年9月9日『ニューヨーク・イブニング・テレグラム』の「レアビット狂の夢」です。 「彼女、2分で準備できるって言ってたな。今夜は劇場に行って、彼女にプロポーズだ。やってみせるぞ。ちょっとすわって待っていよう」。男が女性を待っているところです…

リトル・ニモと銛を打ちこむフリップ

1907年4月28日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 紙面の下のほう、空の赤と黄色が目を引きますね。海の青と組み合わされて、色のリズムを感じます。 紙面全体が、コマの枠線とはべつに、何層かに分かれています。まず、1〜3コマ…

リトル・ニモと荒れる海

1907年4月21日『ニューヨーク・ヘラルド』の「眠りの国のリトル・ニモ」です。 軍艦が大海原をつき進んでいます。船に押されて波がもりあがり、さらに舳先がその波をかきわけていて、迫力があります。ニモたちはコマのまんなかに小さく描かれています。デッ…

イエロー・キッドと二日酔いの元旦

1897年12月26日『ニューヨーク・ジャーナル』の「イエロー・キッド」です。 年末の新聞掲載ですが、タイトルは「元旦のライアンズ・アーケード」です。副題があり、それによればイエロー・キッドは「ウラー! ウラー! けどボクの頭は風船のようだね!」と、…

イエロー・キッドとそり遊び(2コマ)

1897年12月12日『ニューヨーク・ジャーナル』の「イエロー・キッド」です。 みんなでそり遊びをしています。コマがふたつあって、「1・いくぞ!」と、「2・いった!」とあります。動詞の語形変化のみを用いたシンプルなキャプションで、力強さはありますね…